油性ペンの落とし方を解説!素材別に効果があるものと手順を紹介!

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油性ペンの落とし方を解説!素材別に効果があるものと手順を紹介!
  • 公開日:2023年01月06日
  • 更新日:2023年01月10日
【目次】

油性ペンはなぜ落としにくいのか?

色の落ちにくさが魅力の油性ペンは、さまざまな素材に書き込めて便利です。その一方で、誤って油性ペンがついてしまった際には、落ちにくい特性が難点となり、なかなか落とせず困ってしまいます。油性ペンの汚れはなぜ落としにくいのか、成分に着目して以下で解説していきます。

着色剤を油性に溶かしているから

ペンは、着色剤が水に溶けているものが「水性」、油(有機溶剤)に溶けているものが「油性」と、大きく2つの種類に分けられます。油性の性質は水性に比べて揮発性が高いため乾きやすく、優れた耐水性によりにじみにくい特徴があります。その反面、水に溶けにくい油性の性質は汚れの落としにくさにもつながっています。

染料を使用しているから

「染料」とは、素材の表面に色付けをする「顔料」とは違い、素材内部に染み込んで色付けをする着色剤です。「染料」を油などの有機溶剤に溶かした油性ペンは素材に染み込みやすいため、落としにくい特徴があります。

定着剤や樹脂が含まれているから

油性ペンが乾くとより一層落ちにくくなる理由には、定着剤や樹脂が含まれていることが挙げられます。定着剤にはビニールやプラスチックなどといった油が定着しにくい素材にも書ける成分としての役割、樹脂には着色料や溶剤のつなぎとしての役割があります。これらは油性ペンの落ちにくい特性を、さまざまな素材にも有効にするために含まれています。

油性ペンの汚れを落としやすい素材・落としにくい素材

油性ペンのインク汚れの落としやすさは、素材によって異なります。前述した染料の染み込みやすさで、汚れが落ちる程度が変わってくるのです。具体的な素材について解説していきます。

油性ペンを落としやすい素材

染料が染み込みにくく、油性ペンのインク汚れを比較的落としやすい素材は以下の通りです。

・表面に凹凸のないガラス
・プラスチックなどの硬い石油製品
・アルミ以外の金属製品
・釉薬がかかっている陶器
・ホワイトボード

油性ペンを落としにくい素材

染料が染み込みやすく、油性ペンのインク汚れを落としにくい素材は以下の通りです。

・紙
・石
・レンガ
・コンクリート
・木
塩化ビニールやゴムなどの軟らかい石油製品
アルミ製品

落とす際に注意が必要な素材

油性ペンのインク汚れを落とす際に注意が必要な素材もあります。革製品の油性ペン汚れは比較的落としやすい部類に入りますが、汚れを落とした部分の皮革の色が劣化しやすくなってしまいます。また、布についた油性ペン汚れは色落ちの可能性があり、人の皮膚についた汚れは皮膚トラブルを招く可能性があります。無理に落とそうとせず、正しい落とし方で、油性ペンのインク汚れを除去しましょう。

油性ペンを落とすには洗剤は効果的?

油性ペンのインク汚れを落とすには、同じ油性の性質を持つ洗浄剤の使用が効果的です。一般家庭で手に入りやすい油性の洗浄剤として、除光液やクレンジングオイル、エタノールなどが挙げられます。油性の性質で油性ペンのインクの油を浮かして、着色料を薄める効果が期待できます。また、油性以外の性質でも液体洗剤の原液は濃度が高いため、ある程度であれば油性ペンのインク汚れを薄められます。
研磨剤を使用できる素材の場合は、プラスチック消しゴムやメラミンスポンジ、歯磨き粉なども効果的です。研磨剤で削り落とすことで表面的な油性ペンの汚れを除去できますが、素材自体まで傷付けないよう注意が必要です。
また、柑橘系の果物の皮に含まれるオイル成分も油性ペンの汚れを落とすのに有効ですが、皮の色素が付着してしまう可能性や、皮に含まれるオイル成分によって素材が溶けてしまう可能性があります。特にプラスチック製品に関しては、柑橘系の皮のオイル成分に溶けやすいので使用を控えましょう。

油性ペンの汚れを比較する手順

油性ペンのインク汚れを落とすにはどんな洗浄剤が有効なのかを知るためには、複数の洗浄剤を用意し、同じ手順や方法で比較する必要があります。一斉に行うことで、段階的に油性ペンのインク汚れが落ちていく様子がわかりやすくなります。
今回は、台所用中性洗剤・洗濯用弱アルカリ性洗剤・酸素系漂白剤(水で薄めた粉末状の酸素系漂白剤)・無水エタノール・クレンジングオイル・除光液の、6種類の洗浄剤を使用した実験手順を紹介します。

1.不要になったYシャツを用意し、細かく12枚に切り分ける
2.12枚それぞれに油性ペンで同じような汚れをつけていく
3.30分放置するものと、1時間放置するものを6枚ずつに分ける

<布にインク汚れを付けた後、30分放置の場合>
1. インク汚れを付けた後30分放置した6枚を、上記の6種類の洗浄剤に5分間漬ける
2. 5分後、水で揉み洗いをし、完了

インク汚れを付けて30分置いたものは、クレンジングオイルが最も汚れを落とせました。除光液は汚れの分解はできましたが、インクが周りににじみ広がってしまいました。台所用中性洗剤・洗濯用弱アルカリ性洗剤・酸素系漂白剤(水で薄めた粉末状の酸素系漂白剤)・無水エタノールの4種類は、汚れの程度にほとんど変化が見られませんでした。

<布にインク汚れを付けた後、1時間放置の場合>
1. インク汚れを付けた後1時間放置した6枚を、上記の6種類の洗浄剤に5分間漬ける
2. 5分後、水で揉み洗いをし、完了

インク汚れを付けて1時間置いたものは、除光液が最も汚れを落とせました。30分置いたものと反対に、クレンジングオイルの方が汚れの分解後、インクが周りににじみ広がる結果となりました。台所用中性洗剤・洗濯用弱アルカリ性洗剤・酸素系漂白剤(水で薄めた粉末状の酸素系漂白剤)・無水エタノールの4種類は放置時間に関係なく、汚れがほとんど落ちずに残ってしまいました。
異なる放置時間で実験を行った結果、6種類の中ではクレンジングオイルと除光液の2つがインク汚れの分解に効果的であることが判明しました。30分放置したものに比べて1時間放置したもののほうがインク汚れが染み込んでいるため、全体的に汚れの落ち具合も悪い結果となりました。

油性ペンの汚れにはクレンジングオイル・除光液が効果的

上記の実験から、油性ペンのインク汚れを落とす際にはクレンジングオイルと除光液が効果的であることが判明しました。なぜ、この2つがインク汚れに有効であったのか、理由としてはインク汚れの性質に合っていた点が挙げられます。汚れには水溶性と油溶性の2種類があり、水溶性の汚れは水に溶けるため、水を使用すれば中性洗剤などで除去できます。しかし、油性ペンの汚れは油には溶けますが、水には溶けません。水や中性洗剤などを使用してもインク汚れを分解できないため、クレンジングオイル以外の洗浄剤では効果が見られませんでしたが、主成分として油が含まれているクレンジングオイルはインク汚れの分解に効果があったということになります。
主成分が油ではない除光液がインク汚れを落とすのに効果があった理由には、除光液にアルコールが含まれている点が挙げられます。アルコールは、油性ペンに含まれる溶剤を分解する効力があります。そのため完全にインク汚れを落とせなくても、溶剤の分解には効果が見られました。

クレンジングオイル・除光液を使用した油性ペンの汚れの落とし方

クレンジングオイルと除光液を使用したインク汚れの落とし方について紹介します。油性ペンの汚れが衣類に付いた場合の除去方法や用意するものについて、ぜひ参考にしてみてください。

<用意するもの>
・ビニール袋
・タオル(汚れ部分よりも大きいサイズのもの)
・不要になった歯ブラシ
・クレンジングオイル、あるいは除光液

<手順>
1. 作業場所が汚れないようにビニール袋を広げて敷く
2. ビニール袋の上にタオルを重ねて敷く
3. タオルの上に、汚れがついた部分を下にして汚れた衣類を重ねて置く
4. 汚れ部分の裏側からクレンジングオイル、あるいは除光液を垂らして歯ブラシで小刻みに叩く
5. 水、あるいはお湯で汚れ部分を洗い流す
6. 汚れが薄くなったのを確認したら、洗濯表示に従って洗濯をする
7. 洗濯後、普段通りに乾かしたら完了

油性ペンの汚れの落とし方【素材別】

油性ペンの汚れは、素材によって落とし方や用意するものが異なります。誤った落とし方をしてしまうと、余計に汚れを広げてしまったり落としにくくなってしまったりする可能性があるため、必要なときに活用できるようチェックしておきましょう。

①皮膚

皮膚に油性ペンが付いた場合、手や体を洗うのと同じように、石けんで擦り水で流せば落ちると考える人も多いのではないでしょうか。しかしながら、油性ペンに含まれる油は水や石けんでは分解できないため、ほとんど落とすことができません。
油性の汚れを油で浮かせるためには、クレンジングオイル・ハンドクリーム・ハンドクリーム・日焼け止めクリームなど、油を含んだ化粧品が効果的です。
また、これらの化粧品がない場合には口紅も有効です。口紅の主成分である乳化剤も、油性ペンの汚れを落としやすくする性質があります。
油を含んだ化粧品も口紅も汚れの落とし方は同様で、油性ペンの汚れの部分に塗り、円を描くように揉み込みます。一度で落としきれない場合も、何度か繰り返せば徐々に落ちていきます。これらの成分は肌に塗ることを想定して作られたものなので荒れる心配も不要で、安心して使用できます。

②プラスチック

プラスチックに油性ペンの汚れが付いた場合は、プラスチック消しゴムで擦り落とす方法がおすすめです。油性ペンの汚れの部分にのみアプローチでき、傷をつける心配がないため安心な方法でしょう。
プラスチック消しゴムで汚れが落ちない場合には、エタノールや除光液の使用で汚れが落ちる可能性もありますが、プラスチップが溶けたり塗装が剥がれたりするリスクもあるので注意が必要です。

③壁紙・床

壁紙についてしまった油性ペンの汚れを完全に落とすことは困難です。特にコーティングされていない一般的な壁紙は、染料が素材に染み込みやすいため、壁紙の貼り替えを行ったり、家具・インテリアなどで隠したりするほかありません。
コーティングされた壁紙であれば、メラミンスポンジにエタノールを染み込ませてインク汚れの付いた部分を優しく擦ると、薄くなるケースもあります。しかし、強く擦ると壁紙自体が剥がれる原因になってしまうので注意しましょう。
表面がコーティングされた床は、消しゴムで擦る、またはハンドクリームを塗ってティッシュで拭くと汚れを落とせます。除光液やエタノールを使用すると簡単に落とせますが、表面の塗装を溶かしたり家具のツヤまで剥がしてしまったりする可能性があります。コーティングされていない床や、木本来の木目を活かした無垢材などは、プロのハウスクリーニングなどに相談・依頼すると安心でしょう。

④木製家具

ダイニングテーブルや椅子、タンスなどの家具がコーティングされた木製であれば、油性ペンが付いた部分に柑橘系の果物の皮を使用することで、汚れを落とせるケースがあります。まず表皮を汚れた部分に擦りつけ、内側の白い皮の部分で拭き取りましょう。インク汚れが落ちたことを確認し、水拭きと乾拭きで成分を残さず取り除いたら完了です。
コーティングされていない家具や木材は染料が染み込みやすいため、油性ペンの汚れがついてしまったらほとんど落とせません。上記の柑橘系の果物の皮以外にも、エタノール類を使用することで、木製の材質が変色してしまうケースもあります。素材を傷めずに汚れを落とすには、プロのハウスクリーニングに相談するのがおすすめです。

⑤ビニール

ビニールについた油性ペンの汚れを落とすには、無水エタノールか除光液が有効です。ただし、ビニール自体に印刷された文字や模様などまで消えてしまう可能性や、素材によってはビニールが溶けてしまう可能性もあるため、目立たない部分で試してからの作業をおすすめします。
プラスチック消しゴムやハンドクリームを使用しても汚れを消せますが、擦ることでビニールが伸びてしまうケースもあるため注意しましょう。

しつこい汚れの掃除や、時間が取れない時はプロに任せるのもおすすめ

油性ペンのインク汚れは、汚れの程度や付着した素材によっては自分でも落とせます。しかし、適材適所の洗浄剤を使用したり方法を試したりしないと、汚れを落とすどころかかえって汚れを広げてしまう可能性もあります。自分で汚れを落とそうとして失敗した際に、素材にダメージを与えてしまっていると、きれいな状態に再現するのがより困難になってしまいます。
家の壁や床など汚れを落とすのが難しい部分や、繊細な素材でできた家具などをきれいにしたい場合には、プロのハウスクリーニングに依頼すると安心です。また型崩れや色落ちさせたくない大切な衣類も、衣類クリーニングに出すのがおすすめです。汚れてしまった素材によって、自分で落とせるかプロに任せるか判断するようにしましょう。

ハウスクリーニングならクリーンクルー

クリーンクルーでは、部分的に気になる場所・自分で掃除を行うのが難しい箇所・メニューにない箇所などを選択して依頼できる「選べるおそうじプラン」を取り扱っています。掃除時間は3時間からの依頼が可能で、3時間プラン/スタッフ1名19,000円~(税抜)となっています。3時間以降はスタッフ1名で1時間ごとに6,000円(税抜)の料金が加算されます。
作業内容や所要時間については、事前に相談することも可能です。依頼者一人ひとりのかゆいところに手が届くようなオリジナルのプランで、お得な価格で無駄なくきれいにしてもらえます。

まとめ

油性ペンのインク汚れは、素材によって適切な洗浄剤や汚れを落とす方法が異なります。誤った方法で汚れを落とそうとすると、かえって汚れを広げてしまったり、素材を傷付けてしまったりする可能性もあります。油性ペンに含まれる油の成分に有効な洗浄剤や落とす方法を押さえて、自分でも落とせそうな場合は試してみましょう。
ただし、汚れを落とすのが困難な箇所や失敗したくない大切な衣類や家具などは、プロのハウスクリーニングや衣類クリーニングの活用をおすすめします。

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